2009/02/16

富士北麓の少ない滝の一つ 【暮地・白糸瀧】

昨日に引き続き滝をご紹介します。

富士山の有名なビューポイントの一つ『三つ峠』の麓、富士吉田市の暮地(くれち)という街があります。
その里山の奥へ行くと【白糸瀧】という、静かで神秘的な滝があります。
朝霧高原にある「白糸の滝」とは全く趣の違う、まさに隠れた名勝と言える美しい滝です。
富士急行線・寿駅を降り、国道を大月方面へ少し歩き、石川鮮魚店のT字路を左へ。路線バスの白糸橋バス停の近くです。
しばらくは集落の中を歩きますが、みちなりに山へ向かって歩くとやがて林道となります。
要所要所に下の画像のような案内板が設置されているので迷う事はないと思います。
途中、沢を渡る小さな橋があるのですが、そこでは貝の化石などが発見されます。ちなみに、この山の裏手にあたる河口湖の天井山でも化石が発見されます。

立ち寄り温泉施設を過ぎしばらく歩くと「白糸の滝」の看板があります

看板にも書かれているように、大きく分けて2段になっている『白糸瀧』。
先ずは下部の滝『下見の瀧』が見の前にそびえ立ちます。
上部の『白糸瀧』はここからは見る事ができません。
そして、木製の橋を渡って上部へと進みます。
急斜面ではありますが、特に急な場所には地元の方々によって歩きやすい階段がつけられているので、困る事はありません。
三つ峠の湧水が流れ落ちるこの滝、中段では清らかな流れが繭糸を何本も垂らしたようにも見えます。

やがて登山道はT字路にぶつかります。
右へ進むとすぐ正面にお目当ての【白糸瀧】がみえます。
滝つぼ付近には、古くから地元の養蚕家達が大切にしてきた祠があります。
滝の左側には断崖があり、中腹には大きな岩が抜け落ちたような穴が口を開け、特異な雰囲気を醸し出します。

来た道をT字路まで戻り、下山せずにそのまま直進します。
道の脇には多くの石仏があります。「三十三体観音」と言います。
長い年月風雪にさらされたその姿には、そっと手を合わせたくなります。

地元の方々の信仰の深さがそこここに滲み出る、情緒豊かな場所です。

この日も数名のハイカーと出会いました。皆さん気持ちよく「こんにちは!」と声を掛け合い、静かな山奥の滝を楽しんでいました。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

毎度毎度、美しい画像を堪能させていただいています。さすがはエコツアーガイドさんだけあって自然を堪能している様子にゆったりとした空気を感じますね。
ブログ二つの運営はなかなかたいへんだろうと想像していますが、無理をなされませんよう。脳みそが爆発しますぞ!

dragonfly さんのコメント...

脳みそは既に数回爆発してます(笑)

次男誕生にともない、家内の里帰りによって独身生活を謳歌しておりました。そのためブログも怒濤の更新。

今日からは子供2人に囲まれてゆっくり画像処理などする暇がなくなります…。